tabiyuki

忘れないように旅の記録をつけてます(古い思い出し記録も多い)

逗子・鎌倉🍁(名越切通し・まんだら堂やぐら群・明王院)

あと3回で今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わりますね。このあたりの歴史ふんわりしか知らなかったので、非常にわかりやすくおもしろく描かれてて、途中離脱の多い私でも真田丸以来の完走大河になりそう。
お気に入りの人物は大江広元。だいたいいつも冷静なブレーンを好きになる。あと演じる栗原英雄さんのお声が良過ぎて初期からもうこれは絶対好きになるやつー!と思いました。真田丸の時の叔父上も最高だった。

そんなわけで鎌倉行こうと思ってたら、Twitterの海でたまたま見かけて興味を惹かれた「まんだら堂やぐら群」の公開が12/12までだそうなので行くかー!となった今回の鎌倉プチトリップ。銀杏もきれいな季節です。同行者はいつもどおり姉。

2022.11.26(土)

千葉県から鎌倉は総武横須賀線のおかげで案外アクセスが良く、乗りっぱなしで行けるのでありがたい。

7:30に朝食を食べたのに、鎌倉に着く頃にはだいぶお腹が減っている……ランチの予約は13:30だしたくさん歩くし、と言い訳を並べ立てながら電車内でパン屋を検索😋
目的地に行く道のりのちょうどいい位置にあり、なおかつ八幡宮側ではない人少なめの方に良きところがあったので、そこに寄ることにした。

KIBIYAベーカリー

路地裏の小さなかわいいお店。
ハード系とか、全粒粉、ふすま系のパンが多い印象。クロワッサンは小さいけどずしっとしてて、パリパリのとこと中身のバランスがあんまり食べたことない感じでおいしい。中側の生地を楽しむには温めたほうがポテンシャルを発揮できそう。
それと、クミンがたっぷりついたソーセージパンと、胡椒の効いたベーコンパンをはんぶんこしてお腹を適度に満たし、名越の切通しへ向かう。


住宅地の横からすーっとハイキングコースが始まる。雨予報がずっと変わらず、晴れてくれ〜と昨日から念じていたら鎌倉着く頃には雨はもう降った後で、曇り空に時々陽も差してくれた!足元は良くないけど、雨に降られるよりだいぶ良い。(ちょこっと天気雨はあった)


名越切通しは葬送の遺構が多いということで、今回の目的のひとつ「まんだら堂やぐら群」も鎌倉時代のお墓マンション的な場所。
昔からそういう場だからか火葬場がハイキングコースの脇にあり、背の高い四角い煙突があるのとそれが稼働している音がずっとしてる。近くの国道にある名越隧道(トンネル)も心霊スポットとして有名だそうで、霊感のある人とか苦手な人は行きづらいかもしれない。

そこそこのアップダウンをこなし、まんだら堂やぐら群に着いた時には顔汗がダラダラ。寒いと思ってインナーに薄手のウールハイネックを着てきたのが間違いだった。人がいない隙にインナーを脱いだら快適そのもの😂
暑さ問題が解消されたので、気を取り直してやぐら郡の見学。

入口にテントがあり、逗子市の職員さん?ボランティアガイドさん?が2人いらっしゃる。そこでパンフを貰い、軽く説明を受ける。保存のための募金箱があるので、お気持ちを投入。
まんだら堂パンフの他に、三浦一族の歴史をめぐるハイキングの案内ペラもよかったらぜひ!と渡され、おっ、逗子市は三浦推しを前面に出してくるな?と北条方の鎌倉からやってきた我らはおもしろくなってしまう。


「これだけまとまった数のやぐらを良好な状態で見ることのできる遺跡は鎌倉市内にもほとんどなく」と、説明看板にもわざわざ鎌倉市を引き合いに出して書いてあるところに鎌倉市へのライバル心を勝手に感じてしまうね。味わい深い。地域のこういうのおもしろいよね。


確かに、かなりの規模で800年前のものがきれいに残っている。鎌倉石という石が大半で柔らかいから風化はしやすいらしいけど、もう800年ぐらいは持つんじゃないかな~とガイドさんが笑っていた。鎌倉時代って800年前かーと思うと、案外最近だよねって思った。

四角い穴が「やぐら」で、その中に五輪塔が入ってるスタイル。他に人もいなかったので、ガイドさんが「二人のために特別に五輪塔を分解してあげよう」と言って分解して説明してくれた笑

一応動かないように凹凸が底と上面についてるけど、基本積んであるだけ。
5つの石は五大元素を表していて、インド→中国→日本と伝わった文化だそう。地とか風とか、って説明されてる時に五大元素という言葉が出てこなくて、頭の中ではあー!ゲームの魔法に出てくるアレ(エレメント)的な…アレ、あれだよ…ってなっていた。

そのガイドさんに切通しの他の見所への行き方を聞き、ついでに雪ノ下の方に行くつもりと伝えたら、「巡礼古道」という報国寺の脇に出る道を教えてくれた。Google MAPに載ってないな?と思いつつ、それ使ってみようということで歩きだす。

まんだら堂やぐら群から10分くらいで、お猿畠の大切岸に到着。
なかなかの見ごたえ。

北条と三浦の境なので、北条が三浦を監視する要塞的なものだと考えられてたけど、後の発掘で大規模な石切場だった説が強くなったそう。まんだら堂のガイドさん的には、北条と三浦の説はロマンがあるよね☺️とのこと。諸説あるから歴史はおもしろいね。

 
少し開けたところにあるから眺望が良い。

日が当るせいか、よもぎが群生してた。すごい採りたくなる(採らなかったよ)。子どもの頃近所でよもぎ採取して草団子作ってた。

花が咲いているから蝶がいっぱい。自分の家の方では見ない綺麗なブルーグレーの小さい蝶々。Googleレンズしてもいまいちどの蝶かわからなかった。


大切岸から割とすぐにハイランドという住宅街の方に出るので、そこからガイドさんに教えてもらったとおりに巡礼古道の入り口を探す。
ここか!?と半信半疑になるような藪の中に入ってく感じだけど、一応小さな案内がある。

人一人しか歩けない幅の細い道だけど、歩きづらさはない。でも降雨後だからやっぱり木の根とか岩で滑る。何度かヒヤリハットがあったんだけど、ここでついに完全に滑ってしりもちを着いた。滑落しかねない場所もあるので、大丈夫なとこでよかったー!
街歩きもあるから、そこそこアウトドアって感じの装いできてたんだけど、機能素材の優秀さに助けられてほとんど服に汚れもなし。


THOUSAND MILE×FREAK’S STOREのワンピースにUN3D.のマウンテンコート。マウンテンコートは撥水素材で泥汚れが付きづらく、ちょっとの雨はフードかぶればOKですごい楽だった~。
ワンピもシャリ感あるナイロンでポリウレタン入ってるからストレッチ効いてて動きやすい。Pu入ってると重くなりがちなのに軽やかで助かる。ポケット充実なのも最高。
ただ、本当はトレッキング時はロング丈は避けたほうが良いんだろうね…下り階段で後ろ裾を擦る。

足元はだいぶ前に山登りのために買ったMERRELLのトレッキングシューズ。直前まで普通のスニーカーと迷ってたけど、ぬかるんだ山道歩くのでこっちにして本当によかった。危なかった。

リュックは自転車乗る時に使ってるHELLY HANSENの超軽量リュックで、雨がパラついてる時はコートの中で背負ってたのでこれもらくちん。
あとめっちゃ助かったのがスマホホルダー。地図見ながら歩くしなと思ってななめがけしてったけど、滑った時にスマホを崖下に落とす可能性もあったと思うと肝が冷える。手を放しても大丈夫なスマホって最高だ。


巡礼古道の途中では、前方からメキメキ音がしたと思ったら結構太い木が折れて落ちるところで、ちょうど進まない方向だったからよかったけど、こわ~ってなりました。倒木怖い。
ひやひやしつつも、無事報国寺裏手の道へ下りてこられて、そこからは急いでランチの店へ。


歩き疲れて暑かったので、ドリンクはリモナータビール。

ビールとオーガニックレモネードを割ったやつなので、グラスに入りきらず残った分は好きに飲んでください、と瓶を出してくれた。結果2杯飲めるのでありがたい。

前菜はおまかせのみ。
相模湾で獲れた魚のオイル付け。白いんげんとトマトが合う~おいしい。

ンドゥイヤのクレープ

ンドゥイヤは香辛料たっぷりの辛いソーセージのことだそうで、ペースト状にしてある。

カリフラワーのフリット。シンプルにおいしい。

パスタは2種。
アンチョビのビアンコカラブレーゼ。

パスタはフィレイヤ(初めて食べたもちもちでおいしい。南イタリアカラブリア地方のショートパスタ)

ンドゥイヤのカルボナーラ

ピリ辛スパイシーで普通のカルボナーラとだいぶ違う感じ。

鹿角牛のインパデッラ

呪文料理である。まず鹿角牛が読めず、鹿の角みたいな牛がいるんか?と思ったが、鹿角(かづの)市で飼育されてる牛だった。インパデッラはフライパンで焼くこと。「フライパン(パデッラ)を使って(イン)」という意味のイタリア語らしい(Google検索)
茹で芋を手割りした感じのポテトフライがめちゃくちゃおいしい。

このお店、数年前にたまたま入って気に入ってたイタリアンなんだけど、味は変わらずおいしいけどちょっと店の方向性と自分が合わなくなったように感じたので、店名は伏せます。合う人には合う店だと思う。味の保証はめっちゃするんだけど……
そしてデザートまで行きたかったけど、ゆったりめの提供だったため次の目的地に間に合わなくなってしまいそうで、メインで今回はおしまい。


来た道を戻る形になるが、目的地は明王院
大江稲荷の御神体、広元の木像が11月いっぱい特別公開されてるので今行かないわけにいかなかったオタク。

16:00までとGoogle MAPには書いてあり、16:00閉門で15:30までに入場とかだったら詰むな……と思いながら早歩きスタート。途中でタクシーいたら拾いたかったけど、鎌倉駅から朝比奈方面に向かうような道で空車がいるはずもなく…反対車線も当然鎌倉駅に向かう客を乗せたタクシーしかいない。とりあえず16:00までに着けーっ!と無言でせっせと歩く。
なんとか15:50頃明王院に到着すると、普通に人が結構いたのでほっとした。お寺の方いわく閉門ははっきり決まってるわけでもなく、まあ16時くらいかなあという感じらしい。
御朱印は時間的にもうだめかなーと思ってたら、そちらも快く受けてくださった。ありがたい。特別公開のお堂の場所を聞くと、もう閉めていたのを開けてくださりこちらも大感謝🙏

駅からかなり遠いし、普段はひっそりしたお寺さんなんだろうという佇まいだけど、梅の季節には庭がきれいそうなところだった。茅葺屋根のこじんまりしたお堂たちが良く、この日は三味線の若手奏者のコンサートが屋内であったようで、漏れ聴こえる音も良い風情。境内は撮影禁止。

門だけ撮影。

背後のお山の中に大江広元の墓だと思われる場所があるそうで、そこも行きたかったけど日が短いからタイムアップ。こちらは逃げないのでまたの機会に行きたい。次回のトレッキングはここからハイキングコースで瑞泉寺まで抜けて、覚園寺まで歩くとかやりたい。


さすがに疲れたので、岐れ道バス停までバスに乗り、そこからまた歩いて頼朝の墓と広元の墓を目指す。

7分くらいで着いたけど、そこからトレッキング後の足を殺す長くて急な階段攻めに合う。
頼朝のお墓の階段上ったら、一旦下りて右の方へ30mくらい歩かないと義時の墓跡の法華堂跡や、広元の墓があるところに行けない。しぶしぶ下りて、まずは法華堂跡への階段をこなし、ぜーぜー言いながら暗闇にそびえる広元の墓への階段を見上げる。階段は2本あって、「どっちが広元の墓への階段だ!?新手のトラップか!」と話してたら、階段から降りてきた方たちが親切に教えてくれた。現地でのコミュニケーションは楽しいしありがたい。この時17時前だったけどもう真っ暗で、足元も危ないし足の疲労でいつ滑って後ろにコケてもおかしくないな~と思いながら上る。
ここのお墓は後の世に長州藩が建てたもの。なるほど、と思いながらお墓を眺めて、暗い階段を下りる。危ないから手すり使いました。

しかしもう暗いのに訪れる人が結構いて、自分たちも含めて鎌倉殿の反響すごい。


後はもう豊島屋に寄って帰るだけだったけど、疲れたのでお茶しよってことで雪ノ下のパティスリークグラパンへ。
いつも並んでるとこしか見てない店だけど、閉店1時間前だからするっと入れて、疲れた体に甘いものと座れる椅子が沁みたな~。

マスカルポーネのムースにいちじくソースが入ったケーキ

イートインだとチーズのパイを添えてくれてて、甘い→しょっぱいができるのがありがたい。


あとは豊島屋本店に寄って、買いたかった鳩三郎のジッパーバッグと鳩サブレー鎌倉殿缶を購入。

このジッパーバッグで旅行のパッキングをするぞ!


鎌倉駅からは電車で爆睡して帰宅。
梅の季節にでもまた行きたいね〜☺️

約12kmの行程

🔵道路を徒歩
🔴トレッキング
🟢バス