tabiyuki

忘れないように旅の記録をつけてます(古い思い出し記録も多い)

京都🌻(曼殊院→圓光寺→貴船→三千院→宝泉院→修学院離宮→延暦寺)

【だいぶ前のふりかえり旅行記
書いてるのは2022年10月。

貴船の川床本当に涼しいから体験してほしい!行こうぜ!て両親が言うので、二つ返事で乗った初めての洛北旅。

父は言わないけど多分旅の手配が好きなので、私が手配してもよかったがここはおまかせした。
ちなみに父は旅行の時、手書きでA3ペラの旅のしおりを作って同行者にカラーコピーして配布する。しかも家ではA3のコピーができないから、わざわざ徒歩7分くらいのコンビニに行ってやっている。これは旅の計画とか手配が好きな人じゃないとやらんだろ〜と思うので、やっぱり旅の手配が好きなんだと思う。

2018.8.31(金)

大原も行くし高齢両親連れなので今回は八条口側でレンタカーを借りる。京都の道を走るの不安だったけど、現地のタクシーみたいに細い小路にさえ行かなければ全然快適だった。


ランチのお店探しは私の担当。
ふだん行かない方面なので結構悩んだけど紫竹のカフェを予約しておいた。

ULUCUS(ウルクス)

かわいいいお店で、メニューの種類は少ないながらもちゃんとおいしい。食後の紅茶もしっかりおいしいダージリンで幸せ。
ロティサリーチキン


ランチ後は一旦ホテルThe Prince Kyoto Takaragaike, Autograph Collectionにチェックイン。


両親はちょっとお疲れなので昼寝する~ということで、私は姉と叡電の宝ヶ池まで出て、修学院で降りて20分ほど歩き(坂を上り)曼殊院門跡へ。

初代門主が菅原家なので北野天満宮と縁深いそう。

人がほとんどいなくてお庭ものんびり眺められて最高だった。(ただ、じりじり暑かった)

臥竜の松

お庭はきれいに手入れされているのだけど、建物の方は鄙の香りがするというか、古いお家にお邪魔したような空気。同じ門跡寺院でもかなり違うんだなぁという感想。
廃仏毀釈門跡寺院の特徴である宸殿を差し出さなければならなくなり、その再建をしたくとも残った建物の維持で精一杯で、未だ再建できていないとのこと。門跡みたいな皇室関係のお寺でも尊王明治維新でこうなるのかあと不思議だった。詳しい人に解説してほしい。
曼殊院wikiってみると、足利義満鹿苑寺作るからそこどいてって言われて移転したり、なんか不憫である。
曼殊院の歴代門主では良尚法親王が重要人物のようなんだけど、この親王さんが描いた屏風絵がすごく上手い。センスがあって素敵でした。
あと曼殊院は多分幽霊画が有名。なかなか恐い。


その後曼殊院を出て、歩いて圓光院へ向かう。途中にある武田薬品の薬用植物園が気になるけど、残念ながら開いてなかった。


圓光寺

お寺自体は割と新しい感じがする綺麗に整えられた印象。お庭は広くないけどぐるりと歩いて満足できる規模で、竹林もある。庭を眺めるお部屋はもう家のようで、自分たちのほかは二人しか参拝客がいなかったけどみんなくつろいでた笑


圓光院の階段を登るとすぐある奔龍庭を見ていたら、さっきまで晴れてたのにまさに龍が呼び寄せられたような暗雲立ち込める空になって、雷がすごく鳴ってた。ギリギリ降られなかったのでラッキーだった。


夕方にホテルからの送迎バスで貴船の川床旅館、ひろやへ。送迎のおかげで全員飲めるのがありがたい。
しかし我こそは貴船龍神に愛されし女なので(盛大な思い上がり)、貴船に近づくにつれ歓迎の雨が降りだす……。別の季節に貴船に来た時も、雨予報じゃなかったのにその時だけ降られていて、なんとなくその予感はあった。
そうなると川床は室内でのご飯に変わるので、気持ちを切り替えて料理を全力で楽しむことにする。


もうお料理の季節は秋。
かぼちゃの種で作られた松ぼっくりがかわいい。干柿バターも嬉しい!


鮎の塩焼き。塩で川の流れを作ってある。

他のお料理も目でも味でも楽しませてもらった記憶。いつかちゃんと川床体験もできたらいいけど、なんとなく貴船ではこれからも降られる気がする笑


2018.9.1(土)

今日は大原。雨は降ったりやんだり。
三千院の雨に濡れた苔の美しさたるや。
国宝の阿弥陀三尊と重文のお堂が素晴らしかった。
青紅葉もとてもきれい。紅葉の時は人の頭の上から見る感じだよと駐車場のおじちゃんに聞いたけど、紅葉の時も一度見てみたいと思わせる良いお庭だった。


それにしても門跡寺院は家感があってやっぱりいい。三千院は山里感はあるけど手入れが行き届いてる感じ。

お昼は大原野菜のおばんざいビュッフェのお店、来隣。おにぎりも選べてとってもおいしい、そして手毬サイズのおにぎりかわいい。



本日はもう休みたい両親を一度ホテルまで送り、私は姉と大原まで戻って三千院まわりをまたうろうろ。


鉈捨て藪の話おもしろくて……解釈バトルで負けたら暴力に訴えようと思ってる思想がやばい😂諭されてよかったね。


これはその解釈バトル(大原問答)の舞台となった勝林院。時間がなくて入れなかったからまた大原は来たい。


宝泉院

言われなければお庭を眺めて終わる坊なのだけど、庭に面した廊下の天井全部が血天井で、どこが血天井なのかお寺の女性に聞いたら、すごく細かく説明してくださった。
残る足跡の大きさがまだ小さくて、おそらく12,3歳とのこと。戦国の世はいつも辛いなと思った。あとはミイラ化が進んでいたと思われる痕や介錯されずに苦しんだであろう引っ掻き痕とかも教えてもらう。
血天井は供養のためなので霊的な怖さは私には無くて、とても興味深い。


この日の夜は両親も連れて御旅屋さんで夕飯。


2018.9.2(日)

この旅では、母が修学院離宮に行きたくて予約を取ってたんだけど、その後に母が足の小指を骨折。旅行どうする?となったが、旅に行くことをモチベーションに治療をがんばっていた。結局、松葉杖ではあるけど問題なく同行。でも修学院離宮はかなり歩くので、さすがにこれは両親キャンセルして私と姉で行くことになった。
父はもともと興味無かったようなので、両親は二人で近辺の別のお寺へ。


牧歌的な景色のひろーーーい離宮。解説の人が前後について、参加者みんなでひたすら歩く。


田園風景が欲しいから田畑も作ってあって、庶民からすると皮肉が過ぎてふざけんなって思いそうだなあとか思いました。マリー・アントワネットのプチ・トリアノンみたいな感じ。
作ったのは後水尾天皇。女遊びが好きで中宮以外が産んだ子の人数も半端なくて、宮中に遊女を入れたり遊郭にお忍びいったり、という逸話がある。女性に美しいものや意匠を凝らしたものを贈ってるおかげで今の世に残る文化財が色々ある、と思うと物事には色んな側面があるねってなるが……。とはいえ、現代庶民の気持ち的にはうわ……てなるよね笑

個人的に京都の史跡立て看板や寺のキャプションで見かける三代名詞は「後白河法皇」「後水尾天皇」「応仁の乱」。他にもあるんだろうけど、見るたび「またお前か!」てなるのはこの3つ笑


見終わったあとに両親と合流して、比叡山へ車で登る。お昼は比叡山のお土産屋さんで。(たしかうどん)

比叡山延暦寺天台宗最澄が開いたお寺。この間(2022年9月)ちょうどコテンラジオで最澄空海の話聴いてたので、延暦寺のことを思い出すのも楽しかった。
歴史を面白く学ぶコテンラジオ (COTEN RADIO) - #132 最澄と空海 ― 悟りを開いた男達の生涯【COTEN RADIO】



根本中堂は大改修中だったけど、囲いがあるおかげで堂内かなり暗く、仏像たちは荘厳な佇まいで素晴らしかった。


修復のための足場に合わせて拝観ステージを作ってくれてるから、ふだん近くでは見られない屋根のとち葺きとかも見られるので貴重。
しかし駆け足拝観だったので、大改修が終わったらまた来て全エリアまわりたいな。でも駆け足でもおもしろかった。仏門の東大かな!?てくらい「貴方も延暦寺から!?貴方も!?」てくらい日本の代表的宗派の祖が出てて、延暦寺すげーってなった。

比叡山山頂からのぞむ琵琶湖

京の町にかかる雷雲と大雨が山の上から見える。
稲光がすごく綺麗に見えたけど、写真におさめるの難しかった。

お寺、眉唾な開祖の話とか書いてあってフフフってなったり、仏法解釈バトルの話とかじわじわおもしろくて、説法が聴ける機会に遭遇するとさらにおもしろいし、仏像は元々すごく好きなのでやっぱりいいな~となってしまう。
信心があるわけじゃないんだけど、仏教関連のことに興味があるので、コテンラジオとか派生のa scopeで仏教関連の回があるとすごく楽しい。



レンタカー返してから新幹線乗るまでに時間があったのでイノダコーヒーでお茶した。レモンパイは私は酸味が無いと悲しくなってしまう派。イノダのは酸っぱくない、覚えた。

初めての洛北だったけど、ハイシーズンじゃないからかひっそりしていて、隠居感があって心落ち着く場所だった。しばらく行ってないのでまた行きたいなぁ。

思い出し書きするにあたって調べたら、紅葉の頃の洛北はめちゃくちゃ混むそうですね…!ハイシーズンじゃない方が良いかも笑