2019年夏休みの記録。書いてるのは2023年。
2017年に久しぶりに海外旅行へ行き、なんだ、頑張れば今の職場でも海外行けるんじゃん!(忙しい職場だった)となったのでこの年はドイツへ。
ゆったりした日程は取れないしお盆だから当然高いけど、半年前から手配を始めればかなり安く行ける。使った旅行会社も便利で親切だったので、私がやったことといえばフィンランド航空の座席指定とかそんなもん。それもアプリでだいぶ楽に取れる。テクノロジーの進化ってすごい。
両親と姉のマリさんと4人で行くので、マリさんおすすめのベルリンと、両親が死ぬまでに一度乗りたかったらしいライン川クルーズを盛り込んだ。私はどこへ行っても楽しいので特に希望はいれず、旅程の組み立てに終始していた。
2019.8.11 1日目
成田➡ベルリンは直行便がほとんど無いので、Finnairでヘルシンキ乗り継ぎの空の旅。
トランジットあるとリフレッシュできるし別の国にちょっといられるのが楽しくて、私は結構好きである。Finnairらしく、機内販売誌にサルミアッキが色んな種類載ってておもしろい。
これで海外経験が2回目になった大倶利伽羅くん。
トビオちゃんと及川さんも。
機内の有料メニューおいしそう。
晴天の昼フライトだったので佐渡がよく見えた。
無事トランジットもこなし、ベルリン空港には夕方頃着陸。
バスに乗ってホテルのあるベルリン中心地へ向かう。バスにも電源がたくさんあってめっちゃいいなーと思った記憶。
ベルリンで2泊するサヴォイ ベルリンは古めかしくてエレベーターがちょっと怖い話に出てきそうな怖さだったけど、泊まるのに特に不便は無さそう。
この年ヨーロッパはすごく暑くて、基本的には冷房がいらない地域だからホテルにもついてないんだけど緊急対策としてその辺の量販店で買ってきたような扇風機が設置されていた。
あとツインで取ってるはずがダブルだった。ダブルだけどベッド小さいよー。日本人女性2人だからなんとかなるけど、こんなん欧米人の成人だったら幅も丈も足りなくない?!というサイズ感だった。
ネガティブなことばっか書いたけどこのホテル朝ごはんがクオリティ高かったのでそれだけで株は爆上がりである。食がいいのは大正義。
とりあえず着いた日は両親は長時間フライトでお疲れなので、私と姉で近くのスーパーHit Ullrich Consumer marketへ夕飯の買い出しへ。
うちの人間めんどくさいと大体スーパーで買って食べがち海外旅行。でもスーパー楽しいもんね。
基本雑然としてるスーパーだけど野菜コーナーだけ半端な気合を見せていた…
つまみっぽいものとビールとお寿司買ってお疲れ飲み。
夕飯後、まだそんな遅くないし近所の
カイザーヴィルヘルム記念教会まで散歩。
第二次世界大戦で空襲を受けたままの建物の横には格子窓の近代的な新しく建てられた建物があり、夜は青くなるから見に行ってきた。
フランクフルトほどじゃないけどベルリンもあんまり治安が良くは無いので、ベルリン動物園駅の方を回って帰ったら駅前はちょっと怖かった。でもこの時ポケモンGOやりまくってたので、このあたりのジムに乗せまくったりして遊んでいた。
2日目
前述のとおり朝ごはんが美味しいこのホテル。
ヨーロッパどこも乳製品と加工肉の満足度が高いと思うんだけど、こんなん毎日食べてたら高血圧で死んじゃいそう!と思いつつ思う存分加工肉を皿に盛ってしまう。パンもおいしくて嬉しい。
ホテルは暗めなんだけどレストランは明るい陽射しの入る素敵なホールで気持ちの良い朝ごはん。
ベルリンに来た目的は主にナチス関連の展示をしているところを回るため。
午前中からバスに乗って、まずは一か所目。
ドイツ抵抗記念館
ナチスのユダヤ人迫害が始まってからも、ユダヤ人を助けようとした人やナチスの政治を終わらせようとした人たちがいたという、抵抗の記録を主に展示している。
展示パネルを一部撮影しておいたものを翻訳にかけて、このブログを書くために今改めて読んでいる。
以下抜粋したのをいくつか。
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軍事的抵抗に関する最初の小規模な展示は 1968 年。1989 年以来、ドイツ抵抗記念センターの常設展示はドイツにおける追悼の中心的な場所となっており、国民抵抗運動の動機、目的、形態に関する広範な文書を提供しています。
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迫害から逃れるために隠れたユダヤ人たちを助けた「沈黙の英雄」たちは、自らを危険にさらしながらも、食料を提供し、偽造身分証明書を入手し、人々の脱出を手助けし、宿泊施設を手配し、あるいは人々を自宅に隠した。
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「私たちが皆さんに求めるのは、皆さんが考えてほしいということだけです。政府が言っている事を無駄に繰り返すな。」
1944 年 4 月の平和と復興のための共同体のチラシより。
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今の日本の政治が私は本当に恐いので、最後のチラシの一文がとても刺さるのです。政府が言っていることをまさに無駄に繰り返しているだけのマスコミ……
現地ではGoogle翻訳で画像翻訳ができると知らなくて、読めるとこは読んで、難しければ写真を撮って、していた。
知識としても映像としてもよく知っている後ろから射殺する場面。
人間の残虐性と愚かさに重たい気持ちになるが、この写真が残っていて、きちんと国によって展示されていることが大事だと感じる。
この中庭では、ナチス政権を倒すクーデターの首謀者たちが射殺されている。
今になって思うのは、抵抗した人たちがいたことを形に残しているのは希望があっていいなということ。
辛い記録であっても、人が愚かであっても、光のあることもある…
行けてよかったなと思う施設だった。
次はバスに乗ってここ。
ベルリン・フィルハーモニー
ベルリンフィルの見学ツアー行きたかったのに7、8月はお休みだったのだで、記念撮影だけしてきたよ。そのためにこのアクスタをわざわざ持ってきた笑
ソニーセンターでランチと思ってたけど良い店が見つからず、ドイツのスタバランチとなった。それはそれで良い経験。
またバスに乗り、百貨店に寄っておみやげなど買ってから今日の一番行きたかった場所へ行く。
テロのトポグラフィー
ベルリンに来た目的は主にここを見たくてなんだけど、この建物のデザインコンセプトが「開かれた傷口」というのがすべてを現しているというか、隠さず記録として残しているのが素晴らしかった
ベルリンの歴史「テロのトポグラフィー」でナチス恐怖政治の爪痕を見学
Twitterに当時のフレッシュな感想が残ってたからそれも交えて今の所感。
ここ無料なんだよね。そしてたくさん老若男女が訪れて真剣に見てて、羨ましく思ってしまった。
抵抗記念館の方も大人の勉強バスツアーみたいな人が来てたり、授業で来てるのかなという学生もいて、その環境がいいな……となった。
日本にある戦争関連の施設はそれはそれで大事だしあってよかったと思うんだけど、内向きというか自国民にとってどんなに愚かな戦争であったかとかが中心で、他国にしたことの資料だってあるのにほとんど公開しない姿勢がなんかなぁと思ってしまう。事実は残すべきだなって。ドイツはユダヤ人や他国にしたことも包み隠さず裁判まできっちり公開してる。
別に卑屈になれということじゃなくて、ただ様々な角度からの事実を公正に出して欲しい。そこから何を感じるかは受け手に任せたらいいと思うし。
たっぷり展示を見た後はせっせと歩いてベルリン大聖堂へ。
中も写真OK。
荘厳だ……パイプオルガンはやっぱりかっこいいなあ。
細い階段を登って上に登って外に出られるのが嬉しい。
外にはぐるっと一周いろんな楽器を持った天使さんがいる
やや外装工事中だったけど中はしっかり見られるし、曇ってた天気が晴れてきて、上から見下ろすベルリンの街もよかったな。
そろそろ夕飯の時間なので、ここから歩いて行ける目的の店まで公園の中を散歩。途中にマルクスとエンゲルスの像があった。
夕飯はここ!
Zur Gerichtslaube(店名が読めぬ…)
肉もビールもうまーい!
サラダがなにげに山盛りでさっぱりしたドレッシングでおいしかった。
これは芋の洗礼🥔
ヨーロッパ行くとよく付け合せの芋に胃を圧迫されて苦しむんだけど、ドイツでそれが無いわけないんだよね……
ソフトボール大の芋団子の圧、4年経った今でもよく話題に上るからいい思い出。団子だけにギュッて固められてんのよ…、芋が。
それにしても外で食べるのが気持ちよかった~!
ベルリンはあんまり治安がよくないと前述したが、帰り道は少々怖かった。
食後に近くのバス停から帰るはずだったのだけど、道路工事中でバス停が移動しており移動先がなかなか見つからない。
彷徨ってなんとかホテルの方へ帰れそうなバス停に辿り着いたけど、賑わいのある場所じゃない大通りで、暗くて人気も少ない。何もないといいなと思いながらバスを待つがなかなか来ない。そう思ってるとだいたい何かが起きるんですよね……。
酔ってるのか他の何かなのか、支離滅裂に絡んでくるおじさんがやってきた。無視を決め込んだけど父は反応してしまうし、バス早く来てくれー!と思ってると来た!バス!でもおじさんも一緒に乗るの?!どうしよ…と冷や汗かいたけど、バスに乗ったらおじさんは我らに興味が無くなったようだった。
空いてて現地民しか乗ってない感じの薄暗いバスは、乗客も運転手も慣れたものという感じがした。おじさんは次に停まった停留所で無賃で下りていった……。
君子危うきに近寄らずなので、今までも国外ではあまり危険なことはしないようにしてたため、大したことじゃないのかもしれないけど緊張したな。両親を無事連れて帰らないとというのもあったし。
おじさんが降りてからのバスは、これがあのブランデンブルク門!これも○○!という場所を周りながら静かに走る。
なんとなく疲れた人しか乗っていないような時間帯で、寂寥感があってよかった。こういう情景がつくづく好きなんですね、と自分に思ってしまうワンパターンさだが。
最初から最後まで濃い1日だったけど、ベルリンは来てよかったなと思う街だった。学ぶことがたくさんある。
長くなったから残りの日程は記事を分けます。